2010年01月31日

【原田式組織運営のポイント】組織参加の前に、自由とわがままの違いを認知させる

原田師が我々後進のために残してくれた講演録の中から,
「原田式組織運営のポイント」をご紹介する.

組織参加の前に、自由とわがままの違いを認知させる

以前のコラムに「自由とわがまま」を書いた.
原田師は従業員の入社時研修で「自由とわがままの違い」を教え込むが,実は入社時研修の前から「自由とわがままの違いの認識」は試されている.

採用時に篩いにかけているのだ.採用時に要求される資質として以下の三つを上げている.


・素直であること
・向上心があること
・他人に迷惑をかけないこと


この「他人に迷惑をかけないこと」というのが自由とわがままの違いの認識の基準だ.
「自由」とは他人に迷惑をかけないこと,そしてその結果に自己責任が発生する.一方「わがまま」の結果は他人に迷惑をかけることになる.

実は採用時には,採用担当者が,工場の門前で応募者の素行を秘かに観察をしている.
服装が不適切な者などは面接会場に入る前に,服装を改めて出直して来いと追い返されてしまう.
誰と一緒に面接会場に来ているか,荷物はどれだけ持っているか,などなどのチェックポイントがあり,採用面接の前に素行が観察されている.

入社後の研修で変えられるところと,変えられないところはある.それをチェックしているのだ.


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2010年01月30日

【原田式組織運営のポイント】育ち育てる組織環境は協調性の源泉

原田師が我々後進のために残してくれた講演録の中から,
「原田式組織運営のポイント」をご紹介する.

育ち育てる組織環境は協調性の源泉
自分で学んだことは人に教える.こういう精神が原田師のSOLIDS社には徹底していた.

ただ回りの人間に教えるだけではない.学んだ結果をマニュアルにしたり,何かの形に残そうとする.こういう積み重ねが,SOLID社内の教育資料の充実を生み出した.
従業員たちの「承認欲求」を満たしているわけだ.
承認欲求

マズロー欲求五段階,
  1. 生理的欲求(physiological need)
  2. 安全の欲求(safety need)
  3. 所属と愛の欲求(social need/love and belonging)
  4. 承認の欲求(esteem)
  5. 自己実現の欲求(self actualization)


相互に教えあう,学びあう精神が,協調性を生む.

協調性の精神を叩き込むために,入社時の研修の中には,教室を出て,一輪車に乗る練習もある.
一輪車を練習するのは一人きりではできない.まず左右から支えてくれる人がいなければ,一人で立つことすら難しい.トレーナーや,同僚が左右から支えてくれる.それでうまく乗れるようになる.
そして自分も他の人をサポートし,一輪車に乗れるようにしてやる.
このような研修を通して,お互いに感謝し協調することを学ぶのだ.


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経営は「思いやり」と「アイデア」

原田師が我々後進のために残してくれた講演録の中から,
「原田式経営のポイント」をご紹介する.

経営は「思いやり」と「アイデア」

今までのコラムでご紹介したように,原田師の経営哲学の根幹にあるのが,従業員を育てる愛情である.

従業員が離職した後もその幸せを願う.

作業員から昇格した女性職員に,経営を教え故郷に帰った後小さな食堂を経営する力をつけてやる.

ほんの数ヶ月で止めてしまう作業員にも,1週間かけて原田式経営哲学の企業文化を理解させる.
無駄と思われる教育を続けることにより,女子作業員が故郷に帰って母親となった時に,子供たちの道徳教育に役立てば立派な中国人が増えSOLID社で生産しているSONY製品を買ってくれるであろう.

「情けは人のためならず」と言うことだ.


原田師のアイデアについては,何から語ってよいか分からないくらいある.

今回はこんな一例を紹介しよう.

以前ご紹介した社内プロジェクトや職場ごとの勉強会は,就業時間後に始まる.そしてそのプロジェクトや勉強会への参加を促進するために,従業員の送迎バスの出発時刻を,就業時間から1時間ほど遅らせてあるのだ.
そのため1時間バスが出るのを待つよりは,皆と一緒にプロジェクトや勉強会に参加した方が楽しくなる.

こういう「仕掛け」(アイディア)があってこそ「仕組み」がうまく回るものだ.




こちらの記事もどうぞ
従業員教育
社内プロジェクト
posted by 林@クオリティマインド at 01:02| Comment(0) | TrackBack(0) | 経営のポイント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする