2010年02月03日

社内報

原田師が経営していたSOLID社には社内報がある.
2ヶ月に一度発行される.編集は社内から公募された社員がボランティアで取り組んでいる.

この社内報は,社内で公開されるだけではなく,社員の家族に送付される.
田舎の両親は社内報を受け取り,自分の子供が立派な会社で仕事をしていることに感謝をする.そして自分の子供を誇りに思う.

従業員満足だけではなく,従業員の家族満足まで狙った社内報である.
従業員満足が高くなれば,従業員のパフォーマンスは上がる.
家族満足の向上にも,経営的な効果がある.

若い従業員が田舎を離れ,家族のために働く.ホームシックにもなろうし,仕事がつらいと思うこともあるだろう.特に「90后」と呼ばれる1990年代生まれの若者は,家庭で大事に育てられている.メンタル的に弱い面もあると言われている.
田舎の家族に電話をして愚痴をいう機会もあるだろう.
そういう時に,社内報で会社の様子を知っている両親は子供に「帰っておいで」とは言わず,「立派な工場で働かせてもらっているのだからがんばりなさい」と激励するはずだ.

子供を自慢したいのは親の心理だ.
会社から届いた社内報は,きっと近隣の人たちにも自慢げに見せるだろう.
これを見た隣人たちも,自分の子供を働かせるのならこういう工場に送り出したいと思う.

SOLIDでは作業員を集めるのになんら苦労していない.
社内報の効果だと推定している.

実はこの社内報には前身がある.
2005年1月に初めてSOLID社を訪問した時には,会社案内のVCDが作られていた.
これを従業員に分け与え,田舎の家族に送らせていたのだ.
この効果を継続するために社内報を家族に送付することになったのだろう.


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posted by 林@クオリティマインド at 14:58| Comment(0) | TrackBack(0) | コラム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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