第88章「失敗の中に成功のチャンスあり」を読んで感動した.
原田師の元秘書・李艶は青島にある大手有名企業に転職している.
彼女が転職してまもなく,転職先の総経理が,SOLID社に工場見学をさせてくれと言って来ている.原田師はこれを断っているのだ.
原田師は自分の工場には一切秘密はないと,連日のように工場見学を受け入れていた.しかしこのときは断っているのだ.
原田師曰く
元秘書が転職して2ヶ月もしない内に,SOLIDを見学させてくれと言って来ているという事は,彼女がSOLIDはすばらしいとは言えても,向こうの工場の問題点を整理できていないからだ.
きちんと自分で問題点を把握して改善してみて,それでもうまく行かないのならばSOLIDに見に来ても良い.しかし何もしないで,ただ見に来るだけでは何の役にもたたない.
と叱っているのだ.
ここだけを読むと,普通の話のように聞こえるが元秘書・李艶は作業者から社長秘書に登用されたまだ20代の女性なのだ.たぶん田舎の高校しか卒業していないであろう.
その彼女に,転職先の超一流大企業を動かせ,改善せよと言っているのだ.原田師は,彼女に自分でそれが出来るように教え込んでおり,彼女が出来ると信じている.
だから帰ってくるなと,叱れるのだ.
原田式経営哲学勉強会では,こういうエピソードを聞いて感心するだけではなく,自分の組織経営にどうしたら活用できるかを,お互いに議論し勉強する会にしたいと願っている.