2010年03月31日

内部登用

あとで読む原田師が経営していたSOLID社では,間接職員の85%は作業員から登用された人材である.

年に2回作業員から間接職員への登用試験がある.試験で合格点を取り,人民裁判に合格すればスタッフ職員となることが出来る.

原田師は極力内部の人間の能力を高め,登用するよう努めておられたと理解している.

例えば,プラスチック成型の金型製造の能力が足りない.こういう場合中華系企業は動きが早い.そういう人材を見つけてきて雇うだけだ.
しかしこういうことを続けていると,従業員の給与テーブルに歪が発生する.

SOLID社にはかなり大型のプラスチック成型機もあるが,金型を作れるエンジニアがいない.原田師は当然これをよしとしていたはずはない.今のところ金型の修理しか出来ないと説明された時には,内心忸怩たる思いを持っておられただろう.

それでも外からそういう能力を買ってくることはしなかった.
金型の修理をしている技術員たちに,廃棄処分にした金型を,金型材料として再利用し,爪楊枝を入れるケース,小さなプラスチック椅子などを作らせていた.こういうことを通して,技術員の能力を高めようとしていたのだろう.


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2010年03月12日

原田流叱り方のルール

あとで読む前回のコラムでは「叱る」と「起こる」の違いについて,書かせていただいた.予告どおり,「原田流叱り方のルール」について説明させていただく.

原田師の叱り方のルールはこうだ.

当然ながら叱る時は,その場で叱らなければならない.
往々にして「怒り」の感情は,後を引く.あの時「ああだった」「こうだった」と言う叱り方の根底に,「怒り」の感情が無いか冷静に見直してみる必要がある.「叱る」と言うことは相手の成長を願ってするものだ.感情の記憶から叱ったのでは,相手はうんざりするだけだ.

今を叱っているはずが,次々と昔のことを蒸し返してしまう上司がよくいるものだ.これでは今指導したい内容が薄れてしまう.

中には,今その場で叱らなくてもよい問題もある.
例えば,間違った考え方を矯正してやるような場合だ.
この場合は朝叱ってはいけない.朝一番に,今日も頑張るぞ,と思いを込めている最中に叱られたのでは,一日のモチベーションが朝から下がってしまう.
こういう問題は,定時間際に指導をする.仕事が終わって考える時間を与えるのだ.

同様に,給料日直前に叱るよりも,給料日直後の方が指導の効果が上がる.

要するにヒトのココロを理解し,ココロを活用すると言う「原田式経営哲学」の中核をなす「人心活用」の応用である.




中国の成語に「七擒七縦」と言うのがある.
この成語は,諸葛亮が敵の南蛮王孟獲を捕えては逃がすことを繰り返す.七度目に逃がされた時についには孟獲も諸葛亮に心服し,以降諸葛亮を裏切ることはなくなったという故事から来ている.

これを「叱る」と言うことにフォーカスして解釈すると,
部下のミスを何度も叱り,そのたびにミスを許してやる.7度目には部下も心服し,ミスを犯さないよう努力する.と解釈できるだろう.

仏の顔も三度までと言いうが,三度では足らないようだ.
部下の育成は忍耐だ.


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2010年03月03日

「叱る」と「怒る」

あとで読む原田師は「叱る」「怒る」を明確に意識して指導すべきだとよく言われていた.
叱るというのは,相手の成長を願ってするものであり,怒るのは,感情を相手にぶつけることであり,相手の成長を阻害するものだ.

怒りとは合意されていない期待から発生する不満,悲しみの感情である.この感情を相手にぶつけても,怒りに対する更なる怒り,または怒りに対する萎縮しか生まれてこない.

組織を怒りによって「恐怖の統治」をすれば,組織のメンバーは怒られないようにしか仕事をしなくなる.メンバーの成長意欲は満たされず,ただ作業をする者となる.

こういう仕事の仕方をしていれば,組織のリーダの満足が得られる仕事は出来ない.そして更にリーダの怒りが発生するという悪循環だ.

怒られないように,言われたとおりに作業をするから怒られる.
自分で考えて仕事をすれば,例えミスをしても叱られるだけ.
こういう企業文化を築かなくては,組織の活性化は無い.

原田師はよく「叱られているうちが花,褒められるようになったら終わりだよ」と部下に言っていた.
私は部下を褒めて育てるのが得意だったので,原田師の言葉に納得できなかった.しかし今は「叱られる」ということは,自分の成長を期待されているということだという教えと理解している.

私は,叱ると怒るの違いをきちんと理解していれば,褒めることも叱ることも相手の成長を即すことができると思っている.

あたりまえだけどなかなかできない ほめ方のルール (アスカビジネス)右の書籍は,谷口祥子さんの「ほめ方のルール」という本だ.
この本にはほめ方のルールの他に,叱り方のルールも解説している.

内容を少しご紹介すると,
・「叱る」と「怒る」の違いを知ろう
谷口さんは昔和菓子店でアルバイトをしていたことがある.このとき包装が上手に出来ず,お客さんから「ごめんね.これは大切な人に贈る物だから,もう一度包み直してくれる?」といわれたそうだ.
この様に叱られたのならば,アルバイト店員の心にストンと落ちる.
これが「包みかただへただ!」と怒られたらば,反発心が発生するだけで,反省心は発生しない.

・「Iメッセージ」で叱ろう
「Iメッセージ」というのは自分の感想,思いを伝えるということだ.一方「Youメッセージ」はお前は××だ,と決め付けること.
叱る時は「お前の態度はなっていない」と言うのではなく「私はお前の態度を不愉快に感じた」と叱ろう,と言うルールだ.

谷口さんの「ほめ方のルール」は部下を持つリーダには大変参考になる書籍だ.



「原田流叱り方のルール」を次回のコラムで紹介しよう.


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