2010年02月15日

心連心

「心連心」というのは,ココロとココロを連ねるという意味だ.

心連心.gif

作業者,技術者,管理者がお互いのココロを合わせて仕事をしよう,という意味だ.これをただ単にお題目のように唱えても,従業員のココロはひとつにはならない.

技術部の職場には,「心連心」の文字が大きく背中に入ったチョッキがある.技術者は,時間が空いたときにこれを着て生産現場に行くことになっている.
作業者だろうが,現場の監督者であろうが,このチョッキを着ている者を見たらいつでも話しかけ,相談をして良いことになっている.

この様にして,技術者は作業現場から直接作業者の声を聞く.
ただ声を聞くだけではない.作業現場の問題を改善しなければならない.それを毎日の日報に書くのだ.

技術部の管理者は毎日,部下たちの改善報告を読み,毎週優秀技術者を選定発表する.

つまり「心連心」活動に真剣に取り組んでいない者は,日報が書けない.技術者たちは,日報を書くために作業現場に出かけ,改善できることを探すことになる.

この様な仕組みと仕掛けを作っておくことにより,現場の改善が進むことになる.


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2010年02月07日

人心管理

原田則夫師の経営哲学を長年研究している経営学者がおられる.
明治大学・Hao教授.gifである.
彼女はしばしば,原田式経営哲学を「人心管理経営」とおっしゃっている.

的を射た言い方であるが,なにかしっくり来ないと常々感じていた.
今日は「人心管理」について考察してみたい.

管理という言葉が違和感の源泉と感じている.
管理と言う言葉は「コントロール」という英語を想起させる.
Quality Controlの日本語訳は品質管理である.
コントロールという言葉は,ばらつきを一定の範囲に押さえ込むことである.
どうも違和感の原点はここに有るようだ.

人心管理を英文に直してみると「マインド・コントロール」ということになるだろうか.
人の心のありようはかなりばらついている.これを一定の範囲に押さえ込むのが「マインド・コントロール」だ.「マインド・コントロール」を組織の中で達成しているのが「宗教団体」ではないだろうか.

では「人心管理」を「マインド・マネジメント」という英語に置き換えてみたらどうなるか.
マネジメントというのは,多様性を認め,その上で組織を一定の成果に向けて導くことだ.

つまり,「マインド・コントロール」は,「人心管理」「人心統制」であり,組織に所属する人々の心を,組織目標にあうように一定の範囲に押さえ込むことだ.

一方,「マインド・マネジメント」は,組織の人々の心の有り方の多様性を認めたうえで,組織を目標達成に向けて導くことである.すなわち「人心理解」であり「人心活用」だ.

マネジメントという概念は「管理」ではなく「経営」の方が近いような気がするが,残念ながらうまく日本語に置き換えられない.

そこで「原田式経営哲学」は「人心マネジメント」による経営哲学だ,と表現してみてはどうだろうか.


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2010年02月03日

社内報

原田師が経営していたSOLID社には社内報がある.
2ヶ月に一度発行される.編集は社内から公募された社員がボランティアで取り組んでいる.

この社内報は,社内で公開されるだけではなく,社員の家族に送付される.
田舎の両親は社内報を受け取り,自分の子供が立派な会社で仕事をしていることに感謝をする.そして自分の子供を誇りに思う.

従業員満足だけではなく,従業員の家族満足まで狙った社内報である.
従業員満足が高くなれば,従業員のパフォーマンスは上がる.
家族満足の向上にも,経営的な効果がある.

若い従業員が田舎を離れ,家族のために働く.ホームシックにもなろうし,仕事がつらいと思うこともあるだろう.特に「90后」と呼ばれる1990年代生まれの若者は,家庭で大事に育てられている.メンタル的に弱い面もあると言われている.
田舎の家族に電話をして愚痴をいう機会もあるだろう.
そういう時に,社内報で会社の様子を知っている両親は子供に「帰っておいで」とは言わず,「立派な工場で働かせてもらっているのだからがんばりなさい」と激励するはずだ.

子供を自慢したいのは親の心理だ.
会社から届いた社内報は,きっと近隣の人たちにも自慢げに見せるだろう.
これを見た隣人たちも,自分の子供を働かせるのならこういう工場に送り出したいと思う.

SOLIDでは作業員を集めるのになんら苦労していない.
社内報の効果だと推定している.

実はこの社内報には前身がある.
2005年1月に初めてSOLID社を訪問した時には,会社案内のVCDが作られていた.
これを従業員に分け与え,田舎の家族に送らせていたのだ.
この効果を継続するために社内報を家族に送付することになったのだろう.


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